• ホーム
  • オンライン建築作品展 2021

オンライン建築作品展 2021

オンライン建築作品展 第10回掲載作品

会誌『北海道建築士』および当ホームページにて募集した建築士会会員作品の一部をご紹介いたします。
会員の創意と技術に満ちた作品を紹介することで、会員の技術力向上とこれを起点としたコミュニケーションによる士会活性化を目的として企画しました。

2020年(第9回)の応募作品はこちら

会員作品

ご応募いただいたみなさんの作品をご紹介いたします。(順不同 / 敬称略)

作品 No.1

外観 5F視聴覚室 1F待合ロビー
  1. 外観
  2. 5F視聴覚室
  3. 1F待合ロビー
設計・監理 遠藤 重紀(札幌支部)
株式会社古田設計事務所
名称 社会医療法人 博友会 平岸病院増築工事
所在地 赤平市平岸新光町2丁目1-4番8
建物用途 病院
建築年 令和2年10月

本増築計画は耐震基準に伴う耐震改修が主な目的からスタートしてます。既存病院敷地と今回計画敷地が市道を跨いだ計画になり、都計法44条申請を行い、新規渡り廊下を設け既存棟と増築棟の連絡動線を設けました。
当病院は精神内科を主とする病院で、精神内科・内科・歯科と診療科目を持ます。本計画は既存病床数330床(基準に合致しない病室)の一部164床を増築、1~4階(内科・精神軽度・精神重度病室)、薬局、外来部門、5階にコミニティー部門(地域開放可能なスペース)、病院全体の給食サービスを賄う厨房棟等が主な増築概要です。クライアントの要望で冬期の雪対策を考慮した計画としてます。冷暖房の熱源の改善変更等も行われています。

作品 No.2

外観 エントランス 内観 保育室
  1. 外観
  2. エントランス
  3. 内観 保育室
設計・監理 河村 利枝子(札幌支部)
株式会社アトリエK一級建築士事務所
名称 平和にじのいろ保育園
所在地 札幌市
建物用途 保育園
建築年 令和2年4月

敷地は、西区平和の高台に位置し、南側は森林、北側からは市内を一望出来る静かな住宅地、環境の良い立地ではあるが、旗竿型の変形した敷地に傾斜地のため、 配置計画に苦労いたしました。
外部は、外壁金属サイディングがプルシャンブルーで、正面エントランス部は、道南杉材に木材保護着色塗装で周囲の景色に同化するようにしました。
内部は、園児の年齢別に、使いやすい部屋造りと安全に配慮し、全室床暖房、足触りの良いフローリング。建具等も、ナチュラルな木目で全体に自然環境に近い温かい雰囲気としました。園児の目線を重視し、給食室のカウンター下部から内部を覗けるように開口を設け、また、幼児用WCには、△形の内窓を付け開放感ある楽し気なトイレにしました。 乳児室や沐浴室等の小部屋の壁紙は、葉っぱ柄やドット柄などのアクセントクロスを取り入れポップに仕上げました。

作品 No.3

外観 内観(ホール) 内観(プール)
  1. 外観
  2. 内観(ホール)
  3. 内観(プール)
設計・監理 久保 美津之(日高支部)
えりも町役場
名称 えりも小 風の子プール
所在地 幌泉郡えりも町
建物用途 学校プール
建築年 令和3年3月

少子高齢化が進む小さな町ではコンパクトであり、なお且つ夏においても浜風等の影響もあり気温があまり上がらないことから、子供たちが安全で暖かく健康に泳げるように設計しました。プール槽は安全性を考慮しFRP製で角がなく丸みを帯びており、25m×4コース・低学年向けの水深55cmと75cmの2か所を設置。温水用ボイラー・高温風暖房機・採暖室の設置により寒さ対策を講じた。
また、電解次亜水生成装置を設置しプール独特の塩素臭を軽減しています。施設の利用期間は6月~9月の予定で、一般開放も予定しています。

作品 No.4

村産針葉樹のトラスと柱によって構成された遊戯室 村のクライマーが制作したクライミングウォール 屋外遊戯場からの全景
  1. 村産針葉樹のトラスと柱によって構成された遊戯室
  2. 村のクライマーが制作したクライミングウォール
  3. 屋外遊戯場からの全景
設計 佐々木 司(旭川支部)
株式会社 アイエイ研究所
名称 占冠保育所
所在地 勇払郡占冠村
建物用途 保育所
建築年 令和2年3月

本計画は老朽化した既存の保育所を、隣の敷地に建て替えるというプログラムです。事業主である村では、建て替えに当たり村有林から産出された広葉樹148本、針葉樹58本をストックするところから事業がスタートさせています。
設計、施工にあたっては、その「村の木」を効果的に使うことによって、園児たちに日々の生活の中で、木に親しみを感じ、その良さを五感で知ってほしいという願いが込められています。また、園児用の椅子やテーブルは「村の木」を使って地元の工芸作家さんに制作を依頼しています。さらに、クライミングウォールは村に在住するクライマーにその監修と制作を依頼し、木製のホールドが空間に良い調和を生み出しています。

※写真撮影:佐々木 育弥

作品 No.5

外観 受付・待合室 手術室
  1. 外観
  2. 受付・待合室
  3. 手術室
設計・施工 佐藤 栄司(札幌支部)
ミサワホーム北海道 株式会社
名称 ウィズアニマルクリニック
所在地 河東郡音更町
建物用途 動物病院
建築年 平成31年3月

道東の個人動物病院としては珍しい24帖の大型手術室の設定。それにより、エコー・レントゲン・CT等の検査機器が同一の部屋に置けることが出来るようになった。
それにより、それらの機器と連携した画像診断をもちいた手術が可能になり、症状を把握しながら最適な手術ができるハイブリットオペレーティングシステムが導入出来るようになった。それにより、一般的な動物病院では対応困難な症例にたいしても治療の提供が可能になった。
内部は、処置室を中心とした全体が見渡せるレイアウトと動き易い動線の設定をした。また、動物と飼い主のストレスを軽減する受付・待合室、そして、屋外で待機も出来る雨除け、そして、10台分の大型駐車場の設置。それにより、予約制ではあるが、限られたスペースの中で密にならない様な工夫をした。

作品 No.6

外観(夜1) 外観(昼1) 内観(昼1)
  1. 外観(夜1)
  2. 外観(昼1)
  3. 内観(昼1)
設計 中井 寿也(札幌支部)
一級建築士事務所 アトリエTARŌ
名称 『T・B』北7条ごうだ整形外科
所在地 札幌市
建物用途 診療所(整形外科:収容施設なし)
建築年 令和3年2月

このプロジェクトは札幌市中央区で地域に貢献できる、整形外科の新築計画である。主なクリニックの特徴は、二階にスポーツジムを思わせる空間を計画したところで、医療設備は一般的なリハビリ機器と、スポーツジム的なパワーリハビリ機器を合わせ持っており、眺望が良い空間で患者がいつも明るく元気に治療を受けることができるところです。 一階は外来で、診療を効率良く行えるように患者と医療者の動線を出来るだけ短くなるように計画しました。また昨今のコロナ対策では、診療動線を明確に分けたこと、換気設備は単一方向の空気の流れを持たしているところが特徴です。
外観デザインに際しては、シンプルな白い箱にダイナミックなカーテンウオールを施した。また玄関アプローチにはポイントカラーとして常滑で焼いた青のタイルを施した。白、ガラス色、青の三色が特徴となった。
コロナ対応のしっかりしているハイクオリティーなクリニックにすること、地域に貢献し地域患者がどんどん元気になることを期待する。

作品 No.7

外観(左:親の家、右:子の家) 食卓からの眺め 居間からの眺め
  1. 外観(左:親の家、右:子の家)
  2. 食卓からの眺め
  3. 居間からの眺め
設計・監理 早川 陽子(小樽支部)
早川陽子設計室
名称 終の棲家・庭とつながる暮らし
所在地 歌志内市
建物用途 専用住宅
建築年 令和2年2月

歌志内市は日本一人口が少ない市。昭和20年代まで炭鉱都市として栄えていました。この家はJR線跡地のサイクリングロード、桜並木を通り抜けた森林に囲まれた敷地に建っています。住人は仕事を次世代に譲り、これからの人生を夫婦で過ごす住まいを考えていました。
敷地の一角に丹念に育てた苔を中心とした和の庭があり、ここを眺めて暮らすことを第一に設計しました。平面計画は平屋、主な部屋は庭に面し、ふたりの動線に沿うように配置しています。インテリアは重みのある自然素材を使い庭との調和を図りました。四季折々の風景と共に穏やかな暮らしがある事を願っています。

作品 No.8

外観 吹き抜けの遊戯室 1階ホールから階段を介し2階廊下を見上げる
  1. 外観
  2. 吹き抜けの遊戯室
  3. 1階ホールから階段を介し2階廊下を見上げる
設計 渡部 吉成・村瀬 賢典(札幌支部)
株式会社 建築工房
名称 学校法人 札幌大蔵学園 北郷札幌幼稚園
所在地 札幌市
建物用途 幼保連携型認定こども園
建築年 令和3年3月

 このプロジェクトは幼稚園から幼保連携型認定こども園への建て替え工事です。既存園舎を仮園舎として使用する事から空いている園庭に新園舎を配置する計画としてスタートし、吹抜のある遊戯室の廻りに保育室、管理室を配置し遊戯室は回廊から見下ろせる設計とし基本設計がまとまりました。
開放感溢れる遊戯室で、園児が楽しそうに動き回る姿を思い描きながらスタッフと共に各室のエスキスを繰り返し、コストと法規制のバランスを取りながら可能な限り木材を使用し、温かく心地よい空間づくりも目指しました。
タイトな工事工程、コロナ禍の制限ある工事の中、最低限の工事作業エリア、クレーン等工事車両スペースを確保するとほぼ空きスペースは無く施工も難易度があがりましたが、施工者の技術力ときめ細かな配慮にも助けられ無事竣功となりました。建築主、設計者共々非常に満足しています。