H-ab.com オンライン建築作品展

H-ab.comオンライン建築作品展 第1回応募作品発表!

会誌『北海道建築士』6月号(No.178)および当ホームページ(6~8月)にて募集した士会会員作品の一部を紹介します。
会員の創意と技術に満ちた作品を紹介することで、会員の技術力向上とこれを起点としたコミュニケーションによる士会活性化を目的として企画しました。 今後も募集する予定ですので皆様の力作をお寄せください。

なお、本企画は、一昨年行いましたアンケート結果を元に発案されました。 今後も本ホームページ、『北海道建築士』への要望等をお寄せください。

会員作品

ご応募いただいたみなさんの作品を紹介いたします。(敬称略)

作品 No.1

カウンター席 店舗内全景 小上がり席
  1. カウンター席を臨む
  2. 店舗内全景
  3. 小上がり席
佐藤 栄司(札幌支部)
ミサワホーム北海道株式会社
名称 三勝(さんかつ)
所在地 夕張郡栗山町
施工 ミサワホーム北海道株式会社
用途 店舗併用住宅
構造 木造
規模 階数: 地上2階
建築面積: 114.28㎡ 延床面積: 203.71㎡
竣工 平成20年10月

栗山町にある、創業55年の日本料理・寿司店の建替工事。 老舗のイメージを崩さずに、明るく清潔で新しさを感じさせるデザインがコンセプトです。 建物は、1階が店舗、2階が自宅という構造。 店舗はカウンター席・椅子席・小上がりの3つのコーナーより構成されています。 浮き天井とカウンター裏のニッチの壁をデザインの中心に据え、施主の希望に沿った明るい店舗となりました。

作品 No.2

店舗ボックス面 店舗カウンター面
  1. 店舗ボックス面
  2. 店舗カウンター面
若狭 成行(函館支部)
名称 ラウンジ・ジプレ
所在地 二海郡八雲町
施工 Y.K + Ks. C
用途 店舗
構造 S造
規模 階数: 地上3階(当階: 1階)
建築面積: 60㎡ 延床面積: 60㎡
竣工 平成21年10月

旧店舗(昭和スタイル)から新しい場所で「ジプレ」という店名を譲りうけ、都市型店舗に劣らない内装設計を考えました。 コンセプトは「地域における新たなスタンダード・スタイルになるような店創り」。 お店で働くキャストや来店者の動線に配慮したプランを採用したほか、室内照明にはECOランプを使用、ハイバック棚にLEDライン球を設置し省エネに配慮しました。

作品 No.3

建物全景 エントランス エレベーターホール
  1. 建物全景
  2. エントランス
  3. エレベーターホール
河村 和義(札幌支部)
株式会社 アトリエK一級建築士事務所
名称 北海道医薬専門学校
所在地 札幌市北区
施工 戸田建設株式会社
用途 学校
構造 鉄骨造
規模 階数: 地上9階 地下1階
建築面積: 431.17㎡ 延床面積: 3356.85㎡
竣工 平成24年6月

美専学園・北海道医薬専門学校は、医療・医薬の専門学校である。 従前の校舎は薬業・医療事務学科棟と放射線学科棟そして看護学科棟がそれぞれ3つの敷地に建っていた。

設計条件は、「看護学課棟の空いてる敷地に他の2校舎を移設し増築する、敷地条件をいっぱい使用して施設としてのポテンシャルを最大限生かし、教室・実習室等(室数・広さ)を優先して確保する」であった。 敷地は商業地域内ではあったが、日影規制・中高層建築物の建築に係る紛争の条例等様々な規制をクリアし、学校の要望を十分組み入れた施設を無事竣工することができた。

今、専門学校は少子化における学生の獲得競争・学問の細分化・多様化そして教育施設にも時代の流れと共に様々な価値観が生まれている。 本校舎は時代のニーズの変化に対応した学科と個性・独自性・利便性の高い施設となっている。

作品 No.4

建物全景 夕暮時のウッドデッキ 居間からアイランドキッチンをのぞむ
  1. 建物全景
  2. 夕暮時のウッドデッキ
  3. 居間からアイランドキッチンを臨む
石原 由美子(十勝支部)
アトリエゆふ
名称 日高山脈の見える家
所在地 河西郡中札内村
施工 株式会社 川田工業
用途 専用住宅
構造 木造
規模 階数: 地上2階
建築面積: 133.78㎡ 延床面積: 182.22㎡
竣工 平成21年9月

中札内村は西側に雄大な日高山脈を抱く、自然に囲まれた美しい町である。 オーナーは大手企業に属され全国で勤務されている方である。 2年間の帯広滞在時に十勝を気に入り、中札内村に土地を購入された。 リタイア後は美しい日高山脈を眺めながらゆったりと生活するのを楽しみにされている。

土地購入から時が経過し、いよいよ建設というときにまわりには建物が建ち並び、せっかくの山並も建物によりさえぎられてしまった。 なんとかその想いを実現させるため、2階の上に「物見塔」ならぬ「山眺部屋(3帖ほど)」を設け、山脈の美しい四季のうつろいを楽しめる場とした。 ここからの眺めは本当に絶品である。

まわりには緑豊かな自然環境があり、それを最大限度活かすため建物の窓の位置を工夫し、外部空間と内部空間の中間領域としての広いウッドデッキをつくった。 内部はエゾシラスと自然塗料で仕上げ、おだやかな色合いを楽しんでいただいている。 リタイア後の生活を心安らかに過ごせるよう、木部を多く使用し、どこか懐かしい雰囲気を感じられる外観とした。

中札内村は「自然との共生」を詠っている町である。 そのため、地球環境にできるだけ負荷を与えない工夫も行った。 暖房方式を何にするかは、北海道の住宅にとって大変重要である。 今回は地中の熱を利用する「地中熱ヒートポンプ」を採用した。 環境に優しいのはもちろんであるが、厳寒期の暖房費が驚くほど安く、オーナーにも大変喜ばれている。

現在、楽しみにされていた「リタイア後の生活」はまだ実現されておらず、1か月に一度の生活の場となっているが、近い将来この場所で奥様と第二の生活を送られるのを、私も大変楽しみにしている。

作品 No.5

建物全景 建物全景2 内観
  1. 建物全景(正面)
  2. 建物全景(裏)
  3. リビングルーム
針ヶ谷 拓己(札幌支部)
岩倉建設株式会社
名称 H邸
所在地 江別市
施工 株式会社クワザワ工業
用途 戸建住宅
構造 木造
規模 階数: 地上2階
建築面積: 108㎡ 延床面積: 142.29㎡
竣工 平成20年3月
デザイン
外観は、鉄・木・コンクリートの素材感をシンプルかつシャープに表現しています。 内観については、狭めのリビングを少しでも広く感じさせるような空間づくりとし、白を基調に明るめな内装としています。
機能性
歩道から玄関までのアプローチをスロープとすることで、車いすでも玄関まで乗り入れを可能としています。 内部については、キッチン・リビング・和室を一体とした空間とし、フレキシブルに利用できるようにし、キッチン・ユーティリティー・浴室・トイレを近接させることで、家事をする上で使い勝手の良いプランとしています。
環境・省エネ
外張断熱とオール電化を採用しています。 その他、廊下・トイレ・浴室を含めた各室にも採光窓を十分確保し、昼間の照明利用を抑えるとともに、キッチン・リビング・和室の上部は外部側へ張り出しているので、夏季は日射を遮る庇の役割をしています。