建築設計者の能力を高めるために・・・・・
CPD制度をスタートさせました。
■建築の材料・構造一工法・設備などの進歩や時代の変化に適合する建築を設
計し、建築主や社会の期待に応えるため、建築設計者は自分の能力向上を目
指して、日々勉強しなければなりません。このことを私たちは継続的職能研
修と呼んでいますが、欧米からきた言葉なので英語の頭文字をとってCPD
と略しています。
Cは、コンティニュイング(contInulng)="継続的な"の意味の頭文字
Pは、プロフェッショナル(professional)="職能の専門的職業の"の意味の頭文字
Dは、ヂイベロツプメント(deveIopment)="研修・開発"の意味の頭文字
■(社)日本建築家協会は、2001年度の試行を経て、2002年度から先頭を切って
この制度をスタートさせました。会員には年間36時間以上の勉強(講習会・
研修会への参加など一般的な勉強の場合)を義務づけています。
■(社)日本建築士会連合会は、2003年度から一定以上の勉強を義務づけた”専
攻建築士制度”をスタートさせました。これは、建築士の専攻分野を7つに
区分し、それぞれ5年間で180時間以上の勉強と70時間以上の実務を行った
建築士を、その分野の"専攻建築士"として登録する制度です。
■(社)日本建築学会はその膨大な学術的蓄積と人的蓄積を生かし、建築に関す
る広範な分野の勉強の機会を建築関係者に提供し、その結果を登録する"能
力開発支援制度"を2003年度かちスタートさせました。
■(社)日本建築構造技術者協会は、1992年に国際的な建築構造技術者の資格水
準に適合する"建築構造士"という資格をスタートさせました。この資格を維
持するためには継続的な技術研修が義務づけられ、CPD制度の先駆的役割
を果たしてきました。
■(社)北海道建築設計事務所協会、(社)北海道まちづくり促進協会、北海道建
築設備設計事務所協会、および(社)日本建築積算協会北海道支部は、それぞ
れの立場で建築設計に関わる専門家向けの勉強の機会を提供することや、他
団体のCPD制度に積極的に参加・協力することに合意しています。
■建築設計に関わる専門家として、年間36時間以上あるいは5年間で180時間以
上の勉強を続けることは決して容易なことではありません。しかし私たち8
団体は、建築が市民生活や社会活動に与える影響の大きさを踏まえて、これ
を必要最低限の義務と考えています。
2004年8月30日 北海道建築設計会議