札幌軟石の歴史

 石材採掘は西洋館の建築材料として明治初期、硬石の採取(川沿地区硬石山)から始まり、その後、時わずかして軟石の採取(石山地区軟石山)が行われる様になりました。
□後退と曲折、そして復活
 石材運搬の為の馬鉄の運行が必要とされる程の盛況をみた生産も、大正期のコンクリートの出現と共に大規模建築には使用されなくなり採掘量も下降線をたどりました。さらに最盛期には300人を数えた石工さんも今では数える程度となってしまったのです。
 こうして後退と曲折を余儀なくされた軟石ですが、最近では自然な風合いで加工しやすく身近で採掘される材料として塀、床石はもとより、建築外装材やモニュメント等に使われてきています。
□石切場(採掘風景)
□札幌市資料館
□公園のパーゴラ
石山地区で採掘される札幌軟石の歴史を
かいつまんで説明します。
□軟石の盛況
 硬石は旧道庁赤レンガ庁舎の窓台、階段、床石等の内部構造要所に用いられましたが、建築用よりも主に土木用に使用されました。
一方、軟石は採掘や加工のしやすさが利点となり愛知県明治村に移築された旧札幌中央郵便局現札幌資料館に代表される様に広く建築用に使用される事となったのです。
□旧札幌中央郵便局
□外装材
□採掘の始まり